Life Is Constantly Rebuilding Itself.
熊本市医師会看護専門学校 第1看護学科で、講義を担当しました。
今年度は第1看護学科で10回の講義を担当します。まず前半5回で扱うのが、「血液・造血器」、そして今日はその第1回、「血液・造血器総論」。
血液というと、赤血球、白血球、血小板、そんな名前を覚える授業のように思えるかもしれません。しかしながら、今日、学生さんたちに伝えながら、私自身が改めて感じたことがあります。
「血液は、毎日つくり直されている」
赤血球は酸素を運ぶ。白血球は身体を守る。血小板は出血を止める。そして、これらの細胞の多くは骨髄で生まれます。その出発点にあるのが、Hematopoietic Stem Cell― 造血幹細胞 ―です。
造血幹細胞には、自分自身を維持する自己複製と、赤血球・白血球・血小板などへ変化していく多分化という性質があります。つまり、この二つを造血幹細胞の基本として扱いました。
私たちの身体は、完成したものを一生使い続けているのではありません。
壊す。取り除く。つくる。入れ替える。毎日繰り返しています。
生命は、静止しているのではなく、常に自分自身をつくり直している。

資料は、細胞のダメージ蓄積から再生医療が必要になる流れ、さらに細胞を用いて病前の状態に近づけようとする考え方へ展開しています。
そして、ここからが今日の講義で私にとって最も興味深いところでした。
幹細胞も、老化する。造血幹細胞も例外ではありません。
加齢や炎症、ストレスなどが重なると、造血幹細胞に疲弊やDNA損傷などが生じ、造血バランスが変化していきます。さらに資料では、老化に伴って造血幹細胞から免疫細胞への分化にも偏りが生じることを紹介しました。
ここで私は、最近ずっと考えている問いに戻ります。
How much can we recover?
老化とは、単に時間が経つことなのか。
それとも、身体をつくり直す能力そのものが、少しずつ低下していくことなのか。
昨日、DAY 4では心臓を教えました。心臓は、一生ほとんど休まず働き続ける臓器です。
今日、DAY 5では血液を教えました。血液は逆に、絶えず新しくつくられ、入れ替わり続けるシステムです。
一見まったく違います。
しかし、どちらにも共通するものがあります。それは、維持する力、修復する力、つくり直す力です。
これこそ、私が考えているRecovery Capacityの重要な一部なのかもしれません。
今日の講義の後半では、造血幹細胞移植、iPS細胞、間葉系幹細胞、そして再生医療についても触れました。資料は、細胞のダメージ蓄積から再生医療が必要になる流れ、さらに細胞を用いて病前の状態に近づけようとする考え方へ展開しています。
ここでも昨日から続く問いが現れます。
RegenerationとRecoveryは同じなのか。
細胞を再生する。
組織を再生する。
血流を再生する。
その先に、一人の人間がもう一度機能し、生活へ戻る。
そこまでつながって初めて、Recoveryになるのではないか。
66歳、5日目。
DAY 3は、患者さんから回復の限界を学びました。
DAY 4は、心臓を通して回復を教えることを考えました。
そしてDAY 5は、血液と幹細胞から、
生命は、毎日自分自身をつくり直している。
ということを改めて学びました。
教えているつもりが、毎日、私自身が教えられています。
AGE 66|THE AGE OF RECOVERY
DAY 5 / 365
How much can we recover?
年齢を測る365日ではない。
回復する力を探究する365日。
Life is not static.
Life is continuous renewal.
生命は、つくり直し続けている。
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